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次回アップ予定:Scene-167 江戸川放水路右岸 『江戸川放水路送水管橋、新行徳橋、行徳橋』(03/12 12:00)
「ぶらっと遡上探索」の第6弾は利根川支流の江戸川です。利根川の関宿分岐点から約50km南下して、江戸川大橋の下流で旧江戸川と江戸川放水路とに分岐します。江戸川放水路は1919年(T7)に開削されたもので、1960年(S35)の河川法改正に伴い、此の区間の名称も江戸川になりましたが依然として江戸川放水路の呼び名が使われています。従って、江戸川は関宿閘門からの本流と放水路を合わせた流れなのですが、江戸川の流路延長は旧江戸川河口からの59.5kmで表示されています、ややこしいね。江戸川と旧江戸川が地図の茶色、江戸川放水路が黒のラインです。なので、遡上順路は最初に江戸川放水路、次に旧江戸川から江戸川本流とし、今回は京葉線第二江戸川橋梁、市川大橋、首都高速湾岸線第二江戸川橋、江戸川放水路水管橋、東京メトロ東西線江戸川第二橋梁までの紹介です。
初回は河口からの遡上なので、江戸川放水路の0kmポストを探しに行く事にします。其の前に0km地点を事前に検索すると、所在は江戸川放水路左岸側で千葉県市川市上妙典1614付近です。最寄り駅はJR京葉線の二俣新町駅なので、立川駅から中央線快速で東京駅まで行き、京葉線に乗り換えて約2時間で到着です。二俣新町駅北口から駅前を左方向に道成に200m程進むと市川海岸の二俣2号水門(形式:鋼製ローラーゲート径間:6m、扉高:3.6m、竣工:1973年(S48))が在り、水門管理橋を渡り運河沿いに進みます。
運河には廃船が沢山沈んでいますね、数千万円もしたのに沈んじゃうとゴミで勿体ないよね。廃物利用で、ホシハジロやオオバンの高級ホテルと化していますね(笑)。
運河沿いを300m程進むと真間川(ままがわ:流路延長8.5km)河口に真間川水門(形式:鋼製ローラーゲート径間15.7m、扉高:8.8m×2門、竣工:1972年(S47))が在ります、防潮水門ですね。水門の管理橋と無名橋を渡ります、運河対岸港運会社の貨物船や係留された漁船など晴天の青さが運河に写る風景で絵になりますね。
運河(高谷川)に浮かぶ水鳥はオオバンが多いですね。荒川の下流域でも沢山いたので、海に近い場所が好きみたいですね。高谷川に架かる高谷橋の脇に市川市東消防署高谷出張所の消防艇「ちどり」が係留されています。総トン数:19ton、竣工:1990年(H2)で、屈折式の放水塔を装備しています。橋を渡り300m程で江戸川放水路左岸河口に到着です。海が見える所まで行き付近を見渡すと左後ろに柱が立っていますね、近づくと「江戸川放水路0km」の表記。お~!0kmポスト見っけ、判り易い場所だね。取り敢えず任務完了ですね(笑)。
左岸側は0kmPから外海まで、約1.3km埋立地が続いていますが工場地帯なので行きませんよ。対岸側も河口付近は工場地帯で入れないよね。左岸遊歩道を右に大きく曲がると、江戸川放水路河口に架かる橋梁群が見えるので順番に紹介していきます。
先ずは1番目の『#01 JR京葉線第二江戸川橋梁』です。江戸川放水路左岸の市川市上妙典と右岸の市川市本行徳との間に架かり、京葉線の二俣新町駅と市川塩浜駅との間に位置します。京葉線は1988年(S63)に新木場駅から南船橋駅間が開業していますが、此の橋梁は橋桁工事が1974年(S49)から着手して、左岸側鈑桁橋が1982年(S57)、トラス部が1985年(S60)の完成なので、西側の荒川や旧江戸川への架橋が終わった14年後の開通なんですね。因みに第一江戸川橋梁の名称は、旧江戸川に架かる橋に使用されています。
名称:JR京葉線第二江戸川橋梁
構造種別:6径間下路ワーレントラス
河口からの距離:0.3km
橋の長さ:469m+34m(左岸側鈑桁橋)
軌道:複線
完成:1985年(S60)
JR京葉線第二江戸川橋梁の上流側に架かるのが国道357号(湾岸道路)が通る『#02市川大橋』です。間に首都高速湾岸線第二江戸川橋を挟んで、下流側が水色塗装の東京方面行き、上流側がオレンジ色塗装で千葉方面行きです。
名称:市川大橋
構造種別:5径間連続箱桁
河口からの距離:0.3km
橋の長さ:下流側 約338m+135m(右岸鈑桁部)
橋の長さ:上流側 約406m+73m(右岸鈑桁部)
有効幅員:11.5m+歩道部2.5m
竣工:下流側1978年(S53)、上流側1980年(S55)
市川大橋の間に架かるのが『#03首都高速湾岸線第二江戸川橋』です。東京外郭環状道路への接続工事中で、スッキリとした絵が撮れませんね。
名称:首都高速湾岸線第二江戸川橋
構造種別:3径間連続箱桁+2径間箱桁
河口からの距離:0.3km
橋の長さ:405.8m
有効幅員:30.5m
完成:1980年(S55)
江戸川放水路の堤防は河口からスーパー堤防で、遊歩道も堤防上に延々と続いています。チャリで颯爽と遡上したいところですが、下流域を通る電車は東京駅への通勤客が多くて、中流域のローカル地方に行くまでは満員電車なのでチャリの携行は無理ですね(笑)。なので、当分は徒歩による遡上になり健康的ではあるけど、毎回3万歩は超えるのでチョットきついっす。遊歩道脇に聳える白い塔は市川市クリーンセンターの焼却炉煙突で焼却能力は600ton/24H、廃熱利用した施設が手前に在るクリーンスパ&スポーツセンターで、入館料(¥200)で、温水プール(\500/2h)や温泉(¥600/2h)、スポーツジム(\500/2h)等が利用出来ます、小さな露天の天然温泉も在るそうですよ。もっと上流に在れば帰りに入れたのに、残念!所在:市川市上妙典1554。
クリーンセンターから1km程進んだ位置に架かるのが、千葉県水道局架設の『#04江戸川放水路水管橋』です。江戸川放水路左岸の市川市高谷と右岸の市川市妙典との間に架かり、利根川、印旛沼、江戸川から取水浄水された上水が左岸側の船橋給水場を経由して右岸側の妙典給水場から市川市、浦安市へ送水されています。
名称:江戸川放水路水管橋
構造種別:3径間パイプランガー+2径間三弦トラス(両端)
河口からの距離:1.9km
橋の長さ:520.4m
有効幅員:4.5m
付属:水道管φ1000×2条
完成:1973年(S48)
江戸川放水路水管橋の左岸末端付近に龍神社が在ります。鹿島鳥居に似た古びた木製の鳥居、味が在りますね。創建は不詳、祭神:龍大神、所在:市川市高谷2-21-31。
龍神社から西に300m程に真言宗豊山派寺院の安養寺が在るので寄ります。1534年(天文3)の創建です。山号:海岸山、本尊:阿弥陀如来像、所在:市川市高谷2-16-35。行徳札所の十二番です。
安養寺から北100m程に常明寺が在ります。創建、宗派、本尊は不詳、山号:高光山、所在:市川市高谷2-13-16。
常明寺から西50mに大鷲神社が在ります。創建は不詳、祭神:日本武尊、所在:市川市高谷2-12-20。境内社:羽黒神社。入口の明神鳥居が1810年(文化7)の建立なので歴史ある神社です、狛犬は1956年(S31)の奉納です。
江戸川放水路に400m程戻ると、『#05東京メトロ東西線江戸川第二橋梁』が架かっています。江戸川編の初回と云う事で、5橋梁を一挙に紹介したので長文になりましたが此の橋梁で終わりにしますので、今暫くご覧下さい。江戸川第二橋梁は江戸川放水路左岸の市川市田尻と右岸の市川市妙典との間に架かり、左岸側の原木中山駅と右岸側の妙典駅との中間に位置しています。
名称:東京メトロ東西線江戸川第二橋梁
構造種別:7径間下路ワーレントラス
河口からの距離:2km
橋の長さ:418.5m
軌道:複線
完成:1968年(S43)
>>>後書き<<<
冬場の遡上は寒いけど空気が澄んでいて、青空クッキリで気持ち良いですね。気温10℃程度でも、風が無くて陽射しが在ると暖かいです。江戸川は流路距離(約60km)の割に橋の数が39と少なく、1回の遡上距離が長くなりますが、ボチボチと行きます。次回は江戸川放水路の右岸河口から遡上して、江戸川放水路送水管橋、新行徳橋、行徳橋までの紹介です。
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Author:mark60
関東地区の河川に架かる橋を
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